今回は、
uscpa(米国公認会計士)をテーマに、
独学で勉強する場合の
教材費用や勉強法、難易度をご紹介します。

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uscpaは受験資格に絡んで
単位認定の確認や
テキストもどれを選ぶべきかなど、
事前に検討しておくべき事項が
多々あります。

そのため、
予備校を利用すべきかどうかも含め、
留意点についても整理します。

uscpa独学は可能?難易度は?

結論から申し上げますと、
独学は可能です。

但し、
初学の方は、独学よりも
予備校の利用をおすすめします。

また、一定の語学力や
会計知識をお持ちの方でも、
働きながら試験合格を目指す方は、
予備校活用が効果的かと思います。

理由の詳細は、
本記事の中盤以降でも触れていますが、
試験において
最新の情報を把握することは重要で、
予備校を通じて正確な情報を
効率的に取得できるからです。

受験資格の要件充足・単位認定が必要

uscpaはその名のとおり
米国(アメリカ)の公認会計士資格です。

このため、
受験資格や単位認定、
ライセンス取得の要件が
州によって異なり、
適宜更新されることがあります。

特に、受験資格の確認は重要です。
受験者ご自身が
必要な単位を取得できているかを
公的書類とともに認定する手続が必要で、
会計単位やビジネス単位など、
どの州に出願するのがよいのかを見極め、
各州ごとに定められている要件に対して
不足している単位がある場合には
追加の単位を取得することで
受験資格を充足する必要があります。

各自の状況はそれぞれ違いますので、
最適なucspaの取得ルートや
勉強のスケジュールを考える上で、
予備校で得られるアドバイスは
心強いものとなります。

受験手続のお作法が日本の資格に比べて複雑

また、uscpaは、
米国の公認会計士資格であるがゆえに、
日本の資格試験とは異なる
手続上の煩雑さがあります。

例えば、
身分証明として、パスポートが必要だったり、
姓名が変わっている時には
戸籍を取り寄せて、
役所で和文でしか出してもらえない場合には、
オフィシャルな翻訳機関に依頼して、
英文化したものを添付する必要があります。

特に、受験資格の認定に係る
単位や成績証明書は、
改ざんされていないことを立証するために
厳封で評価機関に送付する必要があるなど、
一定のお作法があります。

これら、定められた
必要条件を充足しなかったために
想定していたタイミングで試験ができない、
もしくは、合格はしたものの
ライセンス取得ができないといった
不測のトラブルは避けたいものですよね。

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uscpaの試験難易度と日本の公認会計士試験との比較

また、uscpaの試験難易度は、
一部の例外を除いて
「高め」と考えられています。

一部の例外とは、
実務を含む会計系のバックグラウンドや、
日本の公認会計士資格等を
具体的にもっていて、
uscpaの取得を考える場合です。

uscpaの難易度のイメージとして、
よく語られるのが、
日本の公認会計士試験との比較です。

一般的な必要勉強時間の
総量で比較すると、uscpaは
日本の公認会計士試験より短いものの、
全科目合格のためには、
1~2年計画での継続的な学習が
必要となります。

このため、
uscpaの合格、そして資格認定まで
到達するためには、
年単位の勉強・試験計画のスケジュールと
計画した内容に対する地道な
ハンドリングが求められます。

つまり、
日本の公認会計士試験ほどの
難関ではないものの、
決して、誰もが受かる
平易な試験ではないと
言えるのではないでしょうか。

uscpa独学用テキスト教材や勉強法

uscpaの受験ブログなどを
拝見してみると、
独学の方も、
みなさんやはり予備校のテキスト教材を
活用されているようです。

メルカリやヤフオクなどで
各種予備校の教材が
出品されています。

出品内容を見ると、
件数が高いのは
Abitus(アビタス)。
次いでTAC
時々Proactiveなどが
出品されているようです。

教材の中には、
合格して不要になったという理由で
出品された書き込み付の
やや古いバージョンの
テキスト類もあります。
価格設定もリーズナブルな印象です。

一方、
予備校では、
電子テキストも併用できるため、
最新バージョンの書籍が
未使用の状態で
まとめて出品されているケースも
散見されます。

uscpa予備校人気おすすめは?

uscpaの代表的な予備校は
以下の4校です。

アビタスはオリジナル教材ですが、
TACやProActive、大原は
アメリカの予備校と
それぞれ提携しています。

1)Abitus : オリジナル教材
2)TAC : Becker
3)ProActive : Wiley
4)大原 : Roger

TACとBecker

TACが提携している
Becker(ベッカー)は、
米国最大級の規模であり、
BIG4など主要な会計事務所から
推奨を受けているとのこと。

TACの説明書を取り寄せてみたところ、
TACは以下のような
キャッチフレーズで、
Beckerを全面に押し出していました。

「USCPA試験成績優秀者の約90%がBecker教材を使用しています。」

そして、
90%の根拠については、
以下の付記が。
「2005年~2016年の成績優秀表彰者397名中358名」

取り寄せたカタログは、
2019年版だったので、根拠の数字が
いささか更新されていない印象を受けました。

ちなみに、
Abitus(アビタス)とTACの資料請求を
同時に行ったところ、
Abitus(アビタス)の方が
早く届きました。

冊子の内容はTACの方が
ページ数が多くボリュームがありましたが、
Abitusの内容はまとまっていて
見やすい印象でした。

アビタスの資料にサンプルテキストも

個人的に
アビタス(Abitus)で
よかったと感じたものは、
uscpaの資料を取り寄せた際、
初回講義のサンプルテキストを
貰えたことです。

Introduction to Financial Accounting
英文会計入門
と題して、
29ページ分のテキストと
10ページ分のサンプル問題、
48ページのサンプル資料集
がセットになっていました。

テキストは日本語で説明
されていますが、
会計専門用語のキーワードが
要所要所で英語表記されていました。

また、
問題も英文と和訳の双方が記載されており、
会計専門知識をどのように
英語で習得するかについて
イメージがわきました。

アビタス(Abitus)の学校に行くと、
テキスト一式が棚に並べられており、
各領域を実際にどのようなテキストを
用いて学習するのか、
手にとって確認することができます。

uscpa予備校利用がよい理由は?

さて、
冒頭でuscpaは独学も可能であるものの、
予備校の活用がのぞましい、
という点に触れました。

その理由について、
少し掘り下げてみたいと思います。

uscpaは受験条件が州ごとに異なる

uscpaは、
米国の公認会計士試験ですので、
日本の試験と異なる点があります。

特に、
受験条件の事前確認は重要です。

uscpaの場合、受験に際して、
出願州を選び、当該州の
受験条件を充足しなければ
そもそも試験を受けることができません。

受験資格は、以下2つから構成されています。

●「学位要件」
4年生大学を卒業していること
※大学在学中や高卒・短大卒の方でも
受験可能な州があります。

●「単位要件」
会計単位・ビジネス単位を
一定数以上取得していること(大学、大学院、短大などで)

例えば、
4大卒でも、法学部など
直接会計との接点が少ない単位しか
取得していない場合は、
受験資格を満たすために、
不足単位を補う必要があります。

各予備校には、不足単位を補うための
「単位取得プログラム」等が
用意されています。

受験資格の要件は
州によって異なります。

なので、
ご自身の在学中の成績表をもとに、
認定単位の仲から
「会計単位」と「ビジネス単位」に
相当するものを洗い出し、
充足しているか否かを調べなければなりません。

そして、
不足時には何がいくら足りないのかを
正確に把握して、
単位取得プログラム等によって
補う必要があるのです。

不足単位を正確に割り出すサービスは、
各予備校が行っています。

予備校申込前であっても、
成績表を送って申請をすれば、
状況の把握は可能ですが、
もし単位が不足していた場合に
追加単位取得を個人で行うのは
なかなか大変かと思います。

uscpaのライセンス取得要件

受験資格に加えて、
チェックしておかなければならないのが、
ライセンス取得要件です。

uscpaの試験に合格しても、
すぐにuscpaを名乗れるわけではありません。

uscpaホルダーとして
名刺上に記載するためには、
ライセンスの取得が必要で、
ライセンス取得のために必要となる
実務経験年数も、
州によって異なっています。

例えば、
1年(2,000時間)の州もあれば、
2年以上の州もあります。

ライセンスが2種類
「Activeライセンス」と
「Inactiveライセンス」に
分かれているところや、
総単位数によって
必要な実務経験時間が変化する、
という州もあります。

各州の条件も日々見直しが行われており、
厳格化されることもあります。

一般的に、日本の受験者は、
・グアム
・ワシントン州
・アラスカ州
・モンタナ州
などを出願先として
選ぶことが多いようです。

受験資格の学位要件が緩い州で
受験をしてから、
「トランスファー」と呼ばれる手続を行い
ライセンス取得要件が
緩和されている州でライセンスをとる、
といった方法を選ぶ方もいらっしゃいます。

uscpa教材費用を含めた総費用はいくらぐらい?

まとめますと、uscpaでは、
受験資格とライセンス資格の確認が重要で、
以下①②を確認した上での
受験ルートの決定が必要です。

①取得単位に応じた
残りの必要単位の見極めと
追加単位による受験資格の取得
(どの州に出願するか、
 不足単位をどう補うか)

②受験して合格した後に、
ライセンス取得する段階で
かかる労力
(資格をActivateするか、
 そのために場合によっては
 トランスファーや
 追加単位の充足をするか否か)

どの州を受験するかによって
総コストも変化するので、
uscpaの資格取得にいくらかかるかの
総費用は、各受験者によって
異なりますが、
ざっくりと計算した場合には、
60~100万は下らない、
と考えてよいのではないでしょうか。

例えば、以下一例では、
専門スクールを利用した場合の例として
受験経験者の方が
公開されている内容となります。

>専門スクール受講料(e-ラーニングコース)約20万円
>会計・ビジネス単位取得料 約10万円
>参考書(BISK)約2万円
>
>学歴審査 約3万円
>受験料(5回)約10万円
>International Fee(5回)約15万円
>
>合計 60万円
出典:http://benkyo-advisor.link/uscpa-103

上段がスクール関連費、
下段が受験手続費の
主な内訳となります。

International Feeというのは、
日本で受験をするときに支払うお金です。

かつては、米国に赴かないと
受験ができなかったのですが、
今は日本国内の会場で
uscpaの受験をすることが可能です。

但し、日本会場で受験する場合は、
International Feeと呼ばれる
手数料を支払う必要があり、
その金額が各科目ごとに
およそ3万円、4科目受験しますので、
約12万円かかる計算となります。

ちなみに、この費用は
受験するたびにかかりますので、
4科目を1回で全てパスすれば約12万ですみますが、
不合格となり再受験が必要となった場合には、
再受験回数分、その都度、
当該金額が上乗せされるイメージになります。

アビタスAbitusは?割引キャンペーンはある?

ちなみに、
この方のケースでは、
専門スクールの受講料が
追加単位取得を含めて32万円ですんでいるので、
スクール利用したものの、
より節約型のコースを選ばれている印象です。

USCPA受験で
人気が高いアビタス(Abitus)で
確認したところ、
ワシントン州出願の場合、
追加単位9単位で、
スクーリング費用は約60万円、
一般教育訓練給付金を利用できる場合は、
約9万円の費用控除を受けられますので、
実質負担額は約50万円、
との提示をもらいました。

ちなみに、
アビタス(Abitus)は、
各法人と個別に契約をして
特別料金を設定している場合がありますので、
Big4と呼ばれる監査法人等にお勤めの方は、
そうした制度の利用可否を
専門スクールの担当者に
確認してみるとよいでしょう。

アビタス(Abitus)と各法人間の
提携内容にもよりますが、
・会社側:USCPAホルダーを増やしたい
・Abitus側:USCPA合格実績を増やしたい
というニーズが合致する場合など、
企業間提携の内容によって、
15万円程度の大幅な割引を受けることが
できるケースがあるようです。

また、
シーズンによってはキャンペーンを
実施していることがあります。

例えば、
サマーキャンペーンと題して、
約2万円の受講料割引が
期間限定で実施されている
ケースもありました。

独学と専門スクールどっちにする?

一例をご紹介しましたが、
UCSPAは、合格までに
かなりまとまった額の出費と
煩雑な手続が必要になる試験だと
感じた方も多いのではないのでしょうか?

結論としては、
個人的には、やはり
専門学校の利用が
心強いのではないかと思います。

独学の場合のメリットとしては、
約30~60万円かかるスクーリング費用を
節約することができます。

但し、
テキストと問題集の入手は必須で、
中古でも5~6万円、
最新バージョンの新品テキスト一式だと
10万円程度の高値で取引されているようでした。

テキストだけではありません。

専門スクールの場合は、
追加単位の取得や模擬試験が含まれた
パッケージの料金となっているのに対し、
独学する場合には、
これに加えて、不測単位のフォローや
最新版の模擬問題等の準備も必要になるので、
場合によっては、
さらに出費が増えます。

なにより
最新の受験情報や資格要件などを
自力で情報収集しながら、
手続きする必要がありますので、
手間と労力がかかる点については、
一定の覚悟が必要と思われます。

USCPAで人生を豊かに!目標設定が大切

独学するにしても、
専門スクールを利用するにしても、
USCPAは取得にひと手間かかる
資格であるがゆえに、
USCPAホルダーとなった場合の効果も
高いと言えるでしょう。

外資系や大手監査法人への転職も

資格取得により、
「会計士としての会計知識」と
「語学力」の双方を立証できることから、
大手監査法人はもとより、
外資系の企業への就職についても
道が開けます。

60~100万円ほどと言われる
資格取得コストは、一見高く感じられますが、
給与の手厚い企業に就職できた場合には、
短期間でもとがとれる、
という考え方もできます。

ちなみに、
専門スクールでは、
USCPA合格者への就職斡旋のサービス
なども行われていたりしますので、
スキルアップ・年収アップを目指して
転職目的での資格取得に挑戦される場合は、
メリットがより大きくなるのではないでしょうか。

マーケットでの市場価値を考える

かつて一般的だった、
一部上場企業での終身雇用は
次第に変化しており、
自身のマーケット上での
価値を高め続ける上でも、
USCPAをはじめとしたしっかりとした
資格による武装は、転職市場において
大変有効に働くケースが多いです。

給与アップをしたい。
働くロケーションを変えたい。

特に、
結婚や子育て、配偶者の転勤など、
人生の節目となるライフイベントに伴い、
家族により沿いながら、
心身ともより豊かに暮らすために、
働く場所や、働き方を変えたい、
そんな風に思うときが、
誰しもあるかと思います。

そして、親の介護など、
時にそうした悩みは、
前触れなく、唐突にやってくることも、
あったりします。

プライスレス価値の取得を目指して

USCPAは、確実に、
転職時のご自身の価値を高めてくれます。

人生の岐路に立ったとき、
USCPAを持っていることで、
豊富な求人の中から選べたり、
また、好待遇で自分の願いを
叶えることができるとしたら、
それは資格取得のために必要となる金額とは
比べものにならないほどの、
プライスレスな価値を
生み出すのではないかと想像します。

USCPA取得の道のりは
決して平たんではありませんが、
ぜひその先に得られるものに対しての
イメージを膨らませながら、
ご自身や、大切な方々に対する
より充実した人生のために、
資格取得を目指していかれてはと思います。

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長文最後までお付き合いいただき、
ありがとうございました。

どうぞ他の記事もごゆるりと
お愉しみ下さいませ。