インフルエンザの流行シーズンを前に、
気になるのは赤ちゃんのインフルエンザ対策です。

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インフルエンザは「飛沫感染」で広がります。

つまり、
インフルエンザに感染している人のせきやくしゃみ、
会話の時に口から飛び出す
細かな「しぶき」の中にウィルスが含まれていて、
それが別の人の気道の粘膜に付着、感染することで、
インフルエンザが発病するのです。

季節性インフルエンザの流行時期は、
だいたい例年12月~翌3月頃。

この時期、赤ちゃんへの最も有効な
インフルエンザ対策は、
人ごみ外出そのものを避けること
と言われていますが、そうはいっても
ずっと冬中家の中にこもってばかり
いるわけにもいきませんよね?

インフルエンザ予防というと、
予防接種を思い浮かべる人も多いと思います。

でも、
赤ちゃんは生後6か月までは
予防接種を受けることができません

では、赤ちゃんのインフルエンザ対策は、
どうしたらいいのでしょうか?

そこで、今回は

●そもそも、赤ちゃんにインフルエンザってうつるの?
●赤ちゃんを守るための予防接種対策
●外出時の赤ちゃんのインフルエンザ対策
●もし家族がインフルエンザにかかったらどうする?
●ママがインフルエンザにかかったら、授乳はNG?
●赤ちゃんへの予防接種の有効な活用方法
●インフルエンザ疑い?赤ちゃんの病状と観察のポイント

をテーマにお伝えします。

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インフルエンザは赤ちゃんに感染する?

結論からいうと、赤ちゃんがインフルエンザに
感染して、発病することもあります。

インフルエンザが幼い子どもたちにとって怖いのは、
感染をきっかけに脳の機能が低下する
「インフルエンザ脳症」を起こしやすいという事情があります。

実際、こんなデータがあります。

インフルエンザの流行規模にもよるものの、
インフルエンザ脳症を発症する子供は、
例年、100~200人ほどおり、その多くが5歳未満の子供たち。

主な症状は、意識障害やけいれんで、
異常行動が見られることもあります。

また、インフルエンザ脳症を発症した場合、
約8%が死亡、20~30%に麻痺などの
後遺症が残るので、本当に油断することができません。

では、このような致命的な事態を
招かないために、どんな工夫ができるのでしょうか?

インフルエンザから赤ちゃんをどう守る?

赤ちゃんが最も長く過ごす場所。
それは、紛れもなくお家です。

なので、赤ちゃんをインフルエンザから守るためには、
周囲の大人が予防接種を受けて対策し、
家の中にインフルエンザを持ち込まないことが望まれます。

そもそも、生後6か月に満たない赤ちゃんは、
インフルエンザの予防接種を受けることはできません。

また、仮に生後6か月を過ぎていたとしても、
幼いうちは、抗体を作る機能が弱く、
複数回数の予防接種が必要だったり、
仮に接種したとしても、接種による十分な効果を
期待できない場合があるからです。

これまで予防接種なんて受けなかった、という方も、
赤ちゃんを迎えたら、ぜひ予防接種を受けて、
まずは、赤ちゃんと接する機会のある大人が
インフルエンザを家庭に持ち込まない!
ことを、意識&実践してみて下さい。

赤ちゃんのインフルエンザ対策(外出時)

さて、そんな赤ちゃんも、ずっと家にとじこもっているばかりではありません。

健診もあるし、ママの気分転換を兼ねて
家族でお出かけすることもあるでしょう。
赤ちゃんが生まれるタイミングによっては、
年末の帰省が重なることも、ありますよね?

そんな外出時に、赤ちゃんをインフルンザから
守るちょっとしたコツがあります。

最初に、インフルエンザは「飛沫感染」で
うつるというお話をしました。

くしゃみや会話で、口から飛ぶしぶきの
距離はだいたい「1~2メートル」。

なので、
人ごみを避けることはもちろん、
例えば、電車の中やエレベータの中など、
ベビーカーの日よけをおろしたり、
抱っこひもで抱っこしている場合などは、
ママと向き合う形で抱っこするなど、
しぶきシャワーを直接浴びないように、
赤ちゃんを守る態勢を作ることも、対策のひとつになるんです。

ちょっとした豆知識として覚えておくと、役立つし、手軽に実践できます。

家族がインフルエンザにかかったらどうする?

インフルエンザが困りものなのは、
感染して広がるということと、100%防ぐ手立てはない、ということ。

例え、予防接種を受けていても、型によっては
完全に防げず、インフルエンザを発症することがあるのです。

これは管理人も経験済。
旦那が予防接種を受けていたにもかかわらず、
おそらく通勤途中に感染者からもらい、発症、
子供がうつって…という悪循環に陥ったことがありました。

こんな時、どうすればいいのでしょうか?

まず、家族がインフルエンザにかかった場合は、
家の中でもマスクをつけて下さい。

赤ちゃんとは極力別室で過ごすよう、
休養するお部屋を隔離。

ウィルスが付着したと思われる床やテーブルなどは、
アルコール入りのウェットティッシュなどで
こまめに拭いて下さい。

赤ちゃんは、なんでも触り、口に入れたがるのが常。
赤ちゃんの行動を制約することは難しいので、
大人サイドで対策をとることになります。

ママがインフルエンザ、授乳はNG?

パパや同居のじぃじ、ばぁばが感染した場合は、
隔離対策が有効ですが、赤ちゃんのお世話の
中心を担うママが感染した場合は、どうしたものでしょう?

授乳中なら、粉ミルクに切り替えないといけないのかしら…?
と不安になったりもしますよね。

実は、母乳から赤ちゃんにインフルエンザ感染することはありません。
なので、たとえママがインフルエンザにかかっても、授乳はOKなんです。

ただし、インフルエンザは「飛沫感染」するので、
感染中のママと赤ちゃんの顔が近いと、
赤ちゃんに感染するリスクは高くなってしまいます。

マスクをして、赤ちゃんに口腔内からのしぶきが飛ばないよう注意すると同時に、
身の回りの生活環境については、アルコール消毒で
ウィルス除去対策をするなどの工夫で、のりきってみて下さい。

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赤ちゃんへのインフルエンザ予防接種の有効な活用方法

ところで、
赤ちゃん=インフルエンザ予防接種はできない、
と思いがちですが、こんな裏の手があるということをご存知ですか?

インフルエンザの予防接種を妊婦さんが接種しておくと、
生後6か月頃までは、妊娠中の予防接種が有効だというのです。

神戸大小児科特命教授の森岡一郎医師によると、
これは、胎盤を通じて、赤ちゃんに抗体が伝わるためだそう。
赤ちゃんのインフルエンザ対策として、
このメカニズムを使わない手はありません。

日本産科婦人科学会は、妊婦さんの接種を推奨していて、
2015年の赤すぐ総研の調査では、妊婦さんの33%が接種するなど
意識も次第に高まってきている様子。

産婦人科医院等では、原材料として水銀が含まれていないタイプの
インフルエンザ予防接種を取り扱っているところもあるので、
一度接種前に、かかりつけのドクターに相談してみるのもよいかと思います。

インフルエンザ疑い?赤ちゃんの病状と観察のポイント

様々な対策をしたけれども、
それでも赤ちゃんがインフルエンザにかかってしまった…!
そんな時はどうしたらよいのでしょうか。

まずは、目を離さずに、病状をよく観察して下さい。
いつもと様子が違う、という周囲の察知力
赤ちゃんを守るためのアクションの最初の出発点になります。

生後3か月未満の発熱、
ミルクの飲みが悪い、
機嫌が悪いなど、おかしいなと思う症状を察知した場合は、
早めに病院を受診して、医師の診察を受けて下さい。

特に、赤ちゃんをはじめ、
幼い子どもは、症状の進行が早い時があります。

いざという時の、連絡先をまとめて、手元においておくことも、
赤ちゃんを守るための、立派な対策かもしれませんね。

大事なベビーを守るために、
インフルエンザの知識を活用して、流行期をぜひのりきって下さい!

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