子供が突然中耳炎になると、
気がかりに思うのが
保育所や幼稚園へ登園できるか、
という点ではないでしょうか。

子供中耳炎
出典:http://homeopathyplus.com/ear-infections-and-earaches-homeopathic-treatment-better-than-antibiotics/

そもそも、中耳炎って、
まわりの子どもたちにうつる
病気なのでしょうか?

また、中耳炎は
繰り返すことが多い病気でもあります。

そこで、
今回は「中耳炎」をテーマに、
繰り返す原因や難聴のリスク、
おさえたいポイントについても
まとめてみました。

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中耳炎とは?

中耳炎は、
鼓膜の向こう側にある「中耳」が
炎症を起こす病気です。

図中で赤く色がついている
空間が中耳です。


 

中耳炎症状図解
出典:http://www.hosoda-cl.com/%E8%80%B3%E3%81%AE%E7%97%85%E6%B0%97%E3%83%BB%E6%B2%BB%E7%99%82/%E6%80%A5%E6%80%A7%E4%B8%AD%E8%80%B3%E7%82%8E/


鼻と耳は
からだの内側でつながっています。

中耳炎は、この
「耳管」を通ってやってきた
細菌やウィルスが炎症を引き起こす病気で、
風邪をきっかけに発症することが
多いのがその特徴。

症状としては、
●耳が痛くなったり、
●耳垂れと呼ばれる「膿」が出ることに加え、
●特に乳幼児は、発熱を伴うことも。

外傷が見当たらないのに、
子供が突然耳が痛いと訴えたら、
中耳炎を疑って、早めに受診しましょう。

中耳炎子供02
出典:http://www.parents.com/baby/health/ear-infection/how-to-tell-if-its-an-ear-infection/

また、赤ちゃんなど
ことばで十分コミュニケーションできない
月齢の乳児の場合は、
●耳をしきりに触る、
●機嫌が悪くてぐずる、
など「普段とは違う行動」をとるという
サインを見逃さずに、親が気づいて、
耳鼻科にかかってあげて下さい。

中耳炎はうつる?

中耳炎の原因は、細菌やウィルスと
きくと「中耳炎はうつるのでは?」と
心配になりますよね?

結論からいうと、中耳炎の場合、
インフルエンザのような
レベル感での拡散はしません。

なので、
中耳炎の子のそばにいたら、
中耳炎そのものがうつるということは、
ありません。

ただし、前回の記事でもご紹介しましたが、
中耳炎は「風邪」を引き金にして
発症することが多い耳の病気です。

そのため、集団生活などで
風邪をもらってしまい、
鼻や喉から入った細菌が悪さをして、
中耳に入り込み、
結果的に中耳炎を引き起こす、
ということは起こり得ます。

特に、
中耳炎の症状のひとつである
「耳垂れ」は、炎症を起こした
中耳から出る膿で、この膿には
細菌やウィルスが含まれているので、
風邪対策と同じように、
食前や排泄後の手洗いなど、
清潔を保つ生活習慣は大切になります。

中耳炎は繰り返す?登園は可能?

中耳炎は、繰り返す子もおり、
多い場合は、治ったと思った矢先に
またかかるなど、
度重なる通院は負担感も強いもの。

通院はもとより、わが子が中耳炎になると、
保育園や幼稚園に行かせるかどうか、
迷うお母さんも多いのではないでしょうか?

実は、保育園や幼稚園など
集団生活をしている子供たちの方が、
中耳炎が長引いたり、繰り返しやすいことが
欧米の研究でも、確認されています。

そうはいっても、
中耳炎のみを理由に登園をやめさせる
ということも、諸事情もあり
難しいことが多いでしょう。

一方で、子供が中耳炎になるたびに
仕事を急遽休むことが続くと、
職場への気兼ねを余儀なくさせられ、
親のストレスもたまります。

実際、子供が中耳炎にかかったら、
みんなはどうしているか、
少し口コミを見てみました。

結論としては、
中耳炎を発症する頻度にもよりますが、
発熱がない場合は、登園させている
ご家庭が多いようです。

●私の判断基準は、熱が37.5度以下で、元気なら中耳炎でも保育園に行かせています。

●中耳炎にはここ半年で10回くらいやったので、休んでたらきりがなく・・・。熱がなければいいと思います。薬もうちはいつも1日2回朝夕のものをもらってます。耳垂れが出ているときは園に連絡して気をつけてもらっています。

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より確かで安心な方法は、
かかりつけの医師に
登園の可否と判断基準を相談してみることでしょう。

医院によっては、
園児であることを伝えたら、
お薬を朝・晩のみ(お昼抜き)で
極力処方してくれる
ドクターもいらっしゃいました。

どうしても、お昼の投薬が必要となる場合は、
園での日中のお薬の投薬が
(親不在の状態でも)可能か、
尋ねてみるとよいかと思います。

園にもよりますが、例えば、
園かかりつけの看護師がいたり、
ドクター処方のお薬について、
都度申請用紙に記入して
お薬と一緒に提出したら、
園が投与記録を書いて親に共有してくれる、
といった仕組みが整備されている施設もあります。

中耳炎で難聴になる?繰り返す原因は?

何度も中耳炎を繰り返すと
難聴になってしまわないかと、
不安に思いますよね?

同じような不安を感じて
ドクターに相談したら、
「最後までしっかり治療をすれば、
中耳炎で即座に耳が聞こえなくなることはない」
と励まされたこともあります。

しかしながら、
幼児期の急性中耳炎の治療が不十分な場合など、
中耳に慢性的細菌感染が続くことで、
鼓膜に穴が開いたり、耳の中にまで
トラブルの影響が及び、結果的に
聴力にも支障をきたす事態へ発展する
リスクがあるため、決して油断はできません。

そもそも、
中耳炎が子供たちに多く、
乳幼児が繰り返す一因は、
「耳管」の形にあります。

子供たちの耳と
口・鼻の奥をつないでいる
「耳管」は、大人に比べて
太くて短い上、水平に近い形を
しているために、どうしても
細菌感染しやすいと言われています。

中耳炎子供大人比較
出典:http://takahashi-ent.jp/cases_commentary/index2/

そんな子ども達を、
中耳炎から極力守るための親の心得として
大切なポイントをまとめてみました。

中耳炎が起きる仕組みを理解すること。
②極力風邪をひかせないようにすること。
③万が一、風邪をひいたら、
小児科や耳鼻科に通うなど早めの対処を。
治療は確実に。通院が大変だから、
痛みの訴えがなくなったからと、
勝手な親の自己判断で治療を中止しないこと。

特に④は大切です。

中耳炎の状態は、
見た目だけではわかりません。

実際にわが子が中耳炎になった時、
かかりつけの耳鼻科医師は、
鼓膜の状態を観察するだけでなく、
機械を使った「きこえの検査」をして、
改善のレベルを具体的な数値で
確認することで、治療完了のサインを
出して下さっていました。

最後に

中耳炎は、完治するまでに
時として忍耐のいる病気です。

不幸にも慢性化してしまうと、
通院にも治療にも、仕事にも
負荷がかかって大変かと思いますが、
ぜひ完治まで粘り強く付き合って、
大切なお子様の体を守ってあげて下さい。

最後までお読みいただき、
ありがとうございました。

ぜひ他の記事も
ごゆるりとお楽しみ下さいませ。

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