以前の投稿でご紹介した小惑星探査機の「はやぶさ2」。
そのはやぶさ2が目指す小惑星に新名称が
与えられたことが発表されました。
[ad#oasis-top]
はやぶさ2が目指す小惑星の新たな名前とは?
出典:http://www.jaxa.jp/projects/sat/hayabusa2/index_j.html
はやぶさ2が目指す小惑星は、
これまでは、発見された年にちなむコードネーム
「1999 JU3(イチキューキューキュー ジェーユースリー)」
と呼ばれていました。
この小惑星は、初代はやぶさが目指した
イトカワよりも大きいサイズです。
その「はやぶさ2」が目指す小惑星1999 JU3の名称が、
「Ryugu」に決まったことが、
2015年10月3日に発表されました。
読み方は“リュウグウ”です。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)によると、
総数は7,336件の応募の中から
「Ryugu(リュウグウ)」が選ばれたそうです。
リュウグウの名前の由来と命名理由は?
命名案は今年の夏にJAXAが公募。
「Ryugu(リュウグウ)」は、
類似する案も含めて
全体の中で44件あったそうです。
ちなみに、応募件数の中で
最多だった候補は「アマテラス」。
にもかかわらず、小惑星の名前が
「Ryugu(リュウグウ)」に決まった背景には、
「はやぶさ2」のミッションが
浦島太郎のストーリーからイメージされる内容と
重なる点が多かったという点にある様子。
出典:http://www.creyon-nurie.com/story/newpage14.html
浦島太郎は、亀の背に乗って
海の中を案内されて、竜宮城に行き、
乙姫様からいただいた玉手箱を持ち帰ります。
「はやぶさ2」も、何年もかけて宇宙を旅して
はるか彼方にある小惑星にたどり着き、
小惑星の試料の入ったカプセルを持ち帰る
という大変なミッションをもっています。
このカプセルが、浦島太郎の
「玉手箱」と重なりますよね?
また、小惑星が水を含むということが
期待されているという事情も、はやぶさ2のミッションと
浦島太郎の舞台となる「海」との重なりの強調に
一役かったようです。
JAXAのプレスリリースでは、
リュウグウの選考理由について
次のように紹介されています。
①「浦島太郎」の物語で、浦島太郎が玉手箱を持ち帰るということが、「はやぶさ2」が小惑星のサンプルが入ったカプセルを持ち帰ることと重なること。
②小惑星1999 JU3は水を含む岩石があると期待されており、水を想起させる名称案であること。
③既存の小惑星の名称に類似するものが無く、神話由来の名称案の中で多くの提案があった名称であること。
④「Ryugu」は「神話由来の名称が望ましい」とする国際天文学連合の定めたルールに合致し、また、第三者商標権等の観点でも大きな懸念はないと判断したため
出典:http://www.astroarts.co.jp/news/2015/10/05ryugu/index-j.shtml
公募の選考結果「Ryugu(リュウグウ)」は
国際天文学連合に申請され、無事に承認。
通常承認までに3カ月ほどかかるところが、
異例のスピード決定となったとのことで、
人々の注目の高さがうかがえます。
[ad#oasis-mid]
はやぶさ2のスイングバイ、今後のスケジュールは?
はやぶさ2は、地球の重力を利用して加速する
スイングバイを、ちょうど打ち上げから1年経つ
2015年12月3日に控えています。
このスイングバイによって、
はやぶさ2はリュウグウへと向かう軌道に移っていきます。
ちなみに、
はやぶさ2がリュウグウへ到着するのは
2018年の夏頃と見込まれています。
はやぶさ2は、リュウグウで
1年半ほど観測を行った後、
2019年末にリュウグウを出発、
2020年末に地球帰還というスケジュールが組まれており、
スイングバイは、はやぶさ2が背負う
ミッション全体のまだ2、3歩目とのこと。
東京オリンピックが開催される頃に
帰還予定という、本当に長いスパンのプロジェクトですね。
どうかプロジェクトが成功し、
はやぶさの時のような感動と勇気を
多くの人に与えてほしいと思ってなりません。
スイングバイ時には、はやぶさ2が地球に接近するため
条件が揃えば地上からの観測ができる見込みがあります。
はやぶさ2の観測キャンペーンが
各地で行われる可能性が高いですので、
ご興味のある方は参加されてはいかがでしょうか?
[ad#oasis-down]
【関連記事】