今回は、秋冬の関西@京都のデートにピッタリ。
穴場的な和スイーツの老舗、中村軒をご紹介します。
中村軒@実力派の和菓子屋
中村軒は和菓子専門の甘味処で、
創業は明治16(1883)年という老舗。
創業者は、初代の中村由松氏。
もともとは饅頭屋で、
丹波や丹後方面へ向かう人々の間で
かつら饅頭が評判になり栄えたとか。
百貨店や催場での和菓子の出店もありますが、
本店は京都・桂離宮の門前、桂大橋のたもとに、
古めかしく佇んでいます。
実は、この中村軒、
ただの茶店ではありません!
2014年のベストスイーツ2014では、
知る人ぞ知る腕利きシェフのお店
オ・グルニエ・ドールをはじめ、
軒並み洋菓子店がひしめく京都のスイーツ部門の中で、
見事に11位を受賞するなど
味と顧客満足度という切り口でも実力を誇る老舗なのです!
麦代餅の由来
そんな中村軒の名物は「麦代餅(むぎてもち)」。
ちょっぴり“変わった名前”ですよね?
この麦代餅、その昔、
麦刈りや田植えなどの農繁期に
農作業の現場まで届けられ、
農家の人たちの間食として重宝されたとか。
実は、「麦代餅」というお菓子の名前は、
まさに当時の慣習に由来していて、
お餅の代金として、麦を受け取るという商習慣が、
つい70~80年前まで続いていたと言われています。
中村軒はせっせと「麦代餅」を拵え、
農繁期に農家に届ける。
季節が巡って、収穫の時期を迎えると、
今度は農家の人々が、
お餅の代金として、麦を納める。
・麦のお代としてのお餅。
・お餅のお代としての麦。
こんな風に、農家の人々と中村軒の間で、
各々の資産が得られるタイミングを融通しながら、
いわば、つけ払いの物々交換が行われていたんですね。
ちなみに、交換のレートは、
麦代餅2個(間食1回分)に対して、
麦5合(約0.9L)”という割合だったそうです。
果たして、これを多いとみるか、少ないとみるか!?
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ぜひ味わいたい麦代餅
さて、
麦代餅は、とっても素朴ないでたちですが、
出来立てをいただくと、とっても美味!
というのも、中村軒の和菓子は、
京都では“おくどさん”と呼ばれる
昔ながらの“かまど”を使って、
手間暇かけて拵えられます。
北海道産の厳選された小豆を使い
じっくりとかまどで炊き上げられたは
無添加なので、
素材そのものの味が引き立っています。
その粒あんが、
ふわふわのお餅にたっぷり包まれており、
さらに、きなこがまぶされているので、
麦代餅は、食べごたえ十分なのです。
ちなみに、
中村軒の麦代餅には、
ミニサイズと、大きいサイズの
2種類があります。
ミニサイズでも、一般的な和菓子のお饅頭と
同じぐらいのボリュームがある点に注意!
大きいサイズだと、女性で小食の方は
ボリュームがありすぎると感じるかもしれません。
何れにしても、肌寒くなってくる季節、
麦代餅を、温かいお抹茶などと一緒に
一杯いただくと、ほっこり温まり、
至福のひとときを過ごすことができること
間違いなしです☆
中村軒本店は穴場のデートスポット
京都の和菓子といえば、
出町柳のふたばの豆餅も有名ですが、
中村軒本店は、テイクアウトだけでなく、
喫茶が併設されており、
店舗内でお菓子をいただきながら、
ゆっくりくつろぐことができる点がgood!
京都市内って、そもそも駐車場を
備えているお店が案外少ないですよね?
そんな中、中村軒本店は、
結構な台数の駐車場が完備されています。
なので、車で出かける方にとっては、とっても便利!
秋の紅葉狩りや
京都観光の途中の休憩スポットとしても重宝します☆
(なお、駐車場の場所は、
この投稿の末尾に記しましたので、ご参照下さいね。)
しかも、中村軒の本店は、
建物も大変古めかしい造りで趣があります。
靴を脱いで入ると、畳の座敷が奥に続いており、
小さな中庭があります。
座敷は、かなり奥に広くて、
部屋もいくつかに分かれているので、
うまく視野がさえぎられます。
なので、混んでない時は、
かなりプライベートな感じの空間になることも。
レトロなガラスと、縁側が
なんともしっとりとしたたたずまいを
演出していて、手前の部屋と奥の部屋に
ぽつぽつと机が置かれています。
夏はかき氷が有名で激混みする中村軒ですが、
そのかき氷も、一部は既に8月で終わり、
残りのメニューも惜しまれつつ9月で終了。
秋から冬の時期は、あまり混雑しないので、
中村軒は、デートなどで大切な人と
ゆっくり&まったり過ごすにはもってこいの場所なのです。
寒い時期には、土間の囲炉裏に、
炭火がおこさるので、パートナーと一緒に
冷えた手先を温めることもできます♥
シンシンと冷える京都の冬を窓の外に眺めながら、
あたたかいおぜんざいなどいただくのも美味ですよ~♪
ね、こちらにも火鉢。
ささやかな心遣いが嬉しいです!
なお、足がご不自由だったり、妊婦さんなど、
椅子席の方が楽!という方は、
奥まった部屋にテーブル席も
用意されていたように記憶していますので、
お店の方に相談するとよいと思います。
中村軒は秋のお菓子も目白押し
季節は早くも巡り、
あと数か月もすれば師走という今の時期。
中村軒のお菓子も、すっかり秋のラインナップに入れ替わりました。
栗とお月見のお菓子が登場し、
月見だんごや、愛らしいうさぎの姿をしたお饅頭も楽しめます。
9月といえば、お月見ですね。
2015年の中秋の名月は
9月27日(日)です。
それに先立って、
中村軒では9月25日から、
早くも秋の味覚、栗赤飯が始まるとのこと。
出典:http://erisekiya.cocolog-nifty.com/kyototokyo/cat7556825/
中村軒のお赤飯も以前食べたことがあるのですが、
ふっくらもちもち美味しいです!
お祝い事などに
まとめて買っていかれるお客さんもよく見かけます。
中村軒の駐車場
なお、文中で中村軒は駐車場完備と
お伝えしましたが、その場所について
最後に記しておきますね。
中村軒の駐車場は何か所かありますが、
表通りは交通量が多く、
駐車時に頭から突っ込むと出るときが大変。
なので、安全面を考えると、
一番出入りがしやすい場所は、
本店の裏側の駐車場かと思います。
行き方は、本店が面している道路を
桂大橋とは反対の方にお店の前を通過して
すぐのT字路を左折して下さい。
(※黒い矢印)
細い坂道を下ってすぐに現れるT字路を
再び左折してまっすぐ進むと
突き当り左手に駐車場があります。
(※オレンジの線で囲った所が駐車場)
7台ぐらい駐車できるスペースがあり、
この駐車場が一番広いと思います。
夏場など混雑時には、ガードマンの方が
立っていて、他の駐車場を案内
されることもありますが、閑散期はありません。
駐車場に車をとめたあとは
駐車場から本店に抜ける
細い路地があるので、そこを通ると近道です。
(※黒い点線が本店入口への徒歩ルートです)
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秋深まる京都も美しく、
冬舞い降りる京都も、厳しい寒さの中に独特の趣があって
また一味違う街の表情をみせてくれます。
日本が誇る古都 京都へお越しの際には、
ぜひお立ち寄りの上、
思い出に残る豊かなひとときを満喫下さい!
長文、最後までお読みいただき、ありがとうございました☆