最近ニュースでも話題の軽減税率。

●そもそも軽減税率って何?
●対象品目と消費税は?
●メリットやデメリットは?
気になる方も多いのではないでしょうか。

そこで、今回は軽減税率をテーマに、
現時点の最新情報をお届けします。

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軽減税率って何?いつから開始?

消費税10%」への引き上げが、
2017年4月」から適用されます。

増税は家計負担を直撃します。

そのため、軽減税率は、
低所得者の家計負担を減らすために導入する
仕組みのひとつとして、位置づけられています。

軽減税率が適用される品目では、
消費税が8%のまま据え置きになります。

軽減税率はいつから開始?

軽減税率の導入は、
消費税の8→10%への引き上げのタイミングで実施されます。

よって、今のところは
増税のタイミングが2017年4月となっていることから、
軽減税率も「2017年4月」から開始される見込みとなっています。

対象品目とは?

軽減税率には、
「対象品目」という考えがあります。

「対象品目」に該当するものについて
税率が軽減されるという仕組みです。

2015年12月15日時点で協議の対象となっているのは、
酒類と外食を除いた『生鮮食品』と『加工食品』、
そして『新聞』。

雑誌や書類についても、今後検討が進められる予定です。

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気になる「外食」の定義

「外食」の定義については、
軽減税率適用線引き案で

「テーブルや椅子など、その場で飲食をさせるための設備を設置している場所での、食事の提供」

と示されています。

例えば、
コンビニ利用や、宅配ピザ、お土産類や
各種テイクアウト(牛丼、ハンバーガー等の持ち帰り)には
軽減税率が適用されます。

一方、
以下の例では、軽減税率が適用されません。
・大型商業施設内のフードコートでの食事
・外食チェーンの店内飲食

ポイントは、
食品包装がされていない状態で、
返却が必要な食器やトレイで運ばれ提供されるもの
であるかどうか、という点にあるようです。

軽減税率対象品目の線引き
出典:http://www.asahi.com/articles/photo/AS20151215004891.html

軽減税率のメリットとデメリットは?

食料品等の生活必需品に対する軽減税率は、
欧州各国で取り入られているメジャーな手法。

家計と直結する日常生活品にかかる負担が
一定枠で軽減されるというメリットは、
消費者にとってもわかりやすく、
理解を得られやすい方法です。

とはいえ、残る課題デメリットも。

例えば、先の条件を適用すると、
●「吉野家で牛丼」を食べる→消費税10%
●「デパ地下の高級弁当」を買う→消費税8%

これって、制度趣旨に照らして
どうなんでしょうか・・・???

また、
持ち帰りと称して、店内飲食を認めたり、
税金対策として、飲食業界が
テイクアウトを強化するなど、制度がビジネス形態を
ゆがめる引き金になる恐れもないわけではありません。

実際、生活必需品の線引きというのは、
実生活に照らして考えるとかなり難しい判断を伴うようで、
既に軽減税率を導入している国でも線引きに苦慮しているとか。

フランスでは、バターは軽減税率なのに、
マーガリンは通常の税率。

また、
チョコレート製品のうち、カカオの含有量が
50%未満のものだけが軽減税率の適用
となるなど複雑怪奇。

軽減税率を導入すれば、
事業者の事務負担も増加します。

商品によって税率が異なれば、
小売店の対応は煩雑になり、
管理の手間が増えてしまうからです。

さらには、
軽減税率を適用すると、その分国の税収は減ることから、
一定の税収を維持するためには、
生活必需品以外の税率をより高く設定する必要が出てきます。

その意味では、軽減税率は、
他の品目での税率アップを招く要因になるとも言えます。

実は、
軽減税率のメリットを受けるのは低所得者だけではありません。

先ほどの高級デパ地下弁当の例も具体的な一例ですが、
高額所得者ほど、多くの食料品等を
消費すると考えられるので、軽減税率の恩恵は
高額所得者にもメリットは及ぶことになるのです。

こうした事情から、
増税と軽減税率の導入方法、
軽減税率の適用品目の選定については、
微妙なバランスを見極めながらの
検討が必要になってくると言えます。

消費税率10%への引き上げと
軽減税率導入が始まる2017年4月までには
まだ間があるため、このテーマに関しては、
様々な形での議論が行われることが予想されます。

身近な生活にかかわる内容だけに、
今後の展開にも要注目です。

まとめ

※2015年12月時点

●「2017年4月1日」より軽減税率導入予定。
●対象品目は、生鮮食品および加工食品(酒類・外食を除く)
●税率は8%
●軽減税率の適用と対象品目の選定にはデメリットや課題も残る。

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