ベビーが生まれ、小さいうちに
車での移動時に不可欠となるアイテム、
それは「チャイルドシート」。
しかしながら、
子供を守るためのチャイルドシートは、
設置方法を誤ると、逆に
凶器になりうることは、
案外知られていなかったりします。
そこで今回は、
チャイルドシートを助手席へ
設置することのリスクをテーマに、
以下のトピックでお届けします。
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目次
チャイルドシートの設置、助手席はOK?
気象の影響を受けずに移動できる
車は、特に風邪をひきやすい
乳児さんの移動にとても重宝します。
一方で、
悩ましいのが、かさばる
チャイルドシートの設置。
1人目なら、後部座席に設置し、
隣にママが座る、という方法を
とる方が多いと思いますが、
問題は、2人目以降。
このとき、
案外、助手席にチャイルドシートを
設置する人が多いというのが実態です。
チャイルドシートの助手席で死亡事故も
実は、
チャイルドシートを助手席に
取り付けた場合、
子供がエアバックの膨張時に死亡する事故が
起きていることをご存知ですか?
2016年2月には大阪で、
軽自動車が電柱に衝突した際、
3歳の女の子が、
膨張したエアバックで胸を
強打して亡くなっています。
同様の事故は、、
2013年1月に、福島でも起きており、
車の助手席に乗っていた
6歳の男の子が、飛び出した
エアバックで首を強く打ち、
死亡するという事態となってしまいました。
エアバックは、
人命を守るために開発され、
今やどの車にも
標準装備されている定番装置のはずです。
それが、
本来の目的とは裏腹に、
なぜ子供の命を奪う結果に
なっているのでしょうか。
チャイルドシート助手席設置は何故危険?
2つの事故で、
子供たちが亡くなった背景には、
実は、エアバッグの仕様が、
「大人のからだを前提とした規格」に
なっているという点にあります。
エアバックは、
事故が起きたその瞬間に、
瞬時に乗車している人のからだを
受け止めなければなりません。
万が一、
膨らむ力が弱かったり、遅かったりすると、
間に合わずに、乗員の体は前方に
投げ出されて、ぶつかり、
大きな身体の損傷につながるでしょう。
そのため、エアバッグは、
大人の体を十分受け止められる強さと
速さで膨張する仕組みとすることで、
人命を守る造りになっているのです。
ところが、乗員が、
チャイルドシートに乗った子供だった場合、
リスクは急に高まります。
チャイルドシートは、通常のシートに
プラスアルファで固定して使います。
そのため、子供の場合、
チャイルドシートの分だけ、
乗車位置が前方にとび出る形になります。
つまり、
エアバックが膨張した際、
チャイルドシートに載った子供は、
普通に座る場合よりも、より強い力で、
まともに、ふくらむエアバックにさらされ、
小さい体でその力を受けとめることになるのです。
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チャイルドシートの助手席は違反?
では、
そもそも、チャイルドシートの
助手席設置は、交通ルール上の
「違反」に該当するのでしょうか?
まず、
6歳未満のチャイルドシートの設置は、
義務化されています。
しかしながら、
チャイルドシートを助手席につけることは
日本では、制限されていないのが実態です。
そして、
警視庁とJAFの調べによると、
2015年時点の調査結果では、
チャイルドシートを利用している世帯のうち、
助手席にチャイルドシートを設置している
割合は、なんと、26.4パーセントと
全体の4分の1以上にものぼります!
実は、
海のむこう、フランスでは、
子供を前の座席に座らせることが
法律で禁止されているほど、
子供に対する事故時のリスクに対して
注意が払われています。
一転、日本では、
例えばエアバックの
ON・OFF機能を切り替えられる車種が
あるなど、一律に規制することが難しい
事情もあるのだとか。
チャイルドシートの助手席設置どうする?
普段あまり認識することがないかと思いますが、
エアバックの膨張速度は、
なんと時速100~300キロも
あるのだそう。
事故時の衝突を防ぐために、
わずか、0.04秒で飛び出す際の力は、
瞬間的に相当な力を発揮するため、
子供だけでなく、まともに受けると
大人でも擦り傷などができるほどの
威力があります。
そして、
エアバックの性能検証は、
大人のダミー人形で行われています。
万が一、
それよりも圧倒的に体格の小さい
子供が対象となった場合、
身長140センチより低いケースでは、
衝撃を受け止める位置と体格が合わず、
想定外の力が、頭や首、胸・腹部などにかかり、
身体に強いダメージを与える
ことにつながることが予想されるそう。
一部のチャイルドシートには、
やむを得ず助手席で利用する場合には、
座席を一番後ろまでスライドさせて
設置することが記載されている
ケースもあるようですが、
専門家の視点からは、
「エアバックが実際の事故の場面で、
どの程度開くかはわからず、危険」
とのコメントも。
従って、
子供のチャイルドシートを
助手席に乗せることは、違反ではないものの、
死亡事故に至るリスクがあることを十分理解し、
大切な子供を万が一の事故から守るためにも、
幼い子供は、助手席に乗せないということを
ぜひ意識したいものだと思います。
ちなみに、
エアバック機能のついた助手席で
チャイルドシートを使う危険は、
進行方向に対して後ろ向きに設置する
タイプだと、
エアバックが開いた瞬間に、
乳児が座面にたたきつけられることになり、
さらに危険が増すそう。
また、
座席で子供を抱くのもリスクが高く、
衝突した場合には、大人の手で支えきれずに
子供が飛び出し、
前方にに投げ出されてしまう可能性が高いと
言われています。
シートベルトが着用できるようになる目安は、
子供の身長が、
135~140センチに到達すること。
6歳未満の場合はもちろん、
年齢だけではなく、身長と体格が
シートベルトに達した大きさに成長するまでは、
子供たちのいのちと身の安全を守るために、
めんどうでも、ぜひしっかりと
チャイルドシートを利用したいものです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
どうぞ、他の記事もごゆるりとお楽しみ下さい。
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