新しく一戸建て住宅を、
注文住宅で新築するときに
とても気になる、
要素のひとつが
耐震性能ではないでしょうか。
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せっかく建てた家が、
地震で倒壊しては、
元も子もありません。
そして、
巨大地震はいつやってくるか、
現在の技術をもってしても
誰にも正確にはわかりません。
一方で、
戸建て住宅は、
時に人生を左右する
大きなお買い物です。
いつ来るともしれない地震で、
簡単に壊れてしまっては
本当に、困ります。
一方、
近年発生した巨大地震では、
何れも一般の住宅家屋に
多大な被害が出ています。
戸建市場における
業界のフラッグシップ企業として
幾多の支持を得る積水ハウス。
本当に積水ハウスの家は
倒れないの?
戸建て注文住宅を建てるなら、
積水ハウスがいいの?
そんな素朴な疑問を、
素人ながら、
自身が見聞きした情報をもとに、
力の及ぶ範囲で、
紐解いてみたいと思いました。
目次
最初から積水ハウスとは思っていなかった理由
積水ハウスといえば、
まるで刷り込みでもされたかのように、
口ずさんでしまう、
あのメロディ。
ファミリーがお家に集うイメージのCMが
最期の決め台詞「セキス~イハウス♪」
という音楽とともに、
脳裏に焼き付いているのは、
果たして、TVの見すぎなのでしょうか?
それとも、
小林亜星さんの作詞作曲の手腕
そして、企業のCM戦略が
イケているからでしょうか?
私事で恐縮ですが、
もともと身内も
積水ハウスで建てており、
ハウスメーカーとしての
積水ハウスには
馴染みがあった一方で、
自身は木造戸建て、
RC造高層マンションの他、
積水ハウスの賃貸集合住宅
「シャーメゾン」に住んだ経験もあり、
快適性に関して、
実際に生活してみて感じる
不満もありました。
特に、住んでいたシャーメゾンは、
もともと賃貸用として
建てられた物件だったので、
グレードの問題もあったかとは思いますが、
築浅物件なのに、
冬場は結露があったり、
軽量鉄骨の2階だと
夏は蒸し風呂並みに暑いし、、、
そんな、いくつかの
”過ごしにくさ”も、感じていました。
なので、
最初から積水ハウスとは
決して思っていませんでした。
積水ハウスの全半壊ゼロ神話は本当?
ところが、
いざわが家を建てるにあたり、
住宅メーカーをあれこれ転々とまわり、
話を聞き進めるうちに、
積水ハウスの「耐震性能」について
考える機会を得ました。
住宅を建てる際に、
地震で倒れない建物を選ぶことは、
非常に重要です。
すまいの快適性もさることながら、
一財を投じて
家族のいのちと生活を守るために
建てたすまいが、
不意にやってきた地震で
あえなく崩壊してしまっては、
元も子もないからです。
人生設計を考える上で、
住宅というけた違いの買い物に関して、
家族の幸せのために建てたはずが、
逆に計画外の支出が必要になり、
先の見えない
二重ローンを背負うなんて、
まっぴらごめん・・だから、です。
積水ハウスは地震に強い?積水営業マンのお話
出典:http://www.sekisuihouse.co.jp/company/topics/040825/index.html
この点、
積水ハウスの耐震性能に関して、
積水ハウスの営業マンから
実際に直接聞いた話によると、
積水ハウスは、
1997年に発生した阪神淡路大震災はもとより、
余震と本震、2度の深度7による
揺れ疲れでによる建物倒壊が話題になった
熊本地震でも
「全壊・半壊ゼロだった」とのこと。
まぁ、営業担当者が
自社実績をアピールすることは
ありがちかと思いますよね。
でも、
この話は
過大な宣伝でも誇張でもなくて、
本当のようです。
積水ハウスの公式サイト上
(http://www.sekisuihouse.co.jp/company/topics/040825/index.html)
では、阪神・淡路大震災から10年目を
迎えた2005年のタイミングで、
住宅防災への取り組みに触れつつ、
以下の文面が公開されています。
■当社の耐震性能
阪神・淡路大震災で、当社の建物は被災エリアに建っていた約3万棟のうち1棟も全半壊せず、高い耐震性を発揮しました。
また、住宅性能表示制度の耐震性においても最高等級に標準仕様で対応しています。
さらに発売済みの「免震住宅」を採用すれば、地震に対する性能は格段に向上し、建物の破損や室内の家具・調度品類の転倒を防ぎ、 ケガや火災などの二次被害を防ぐことができ、地震発生時の揺れによる恐怖感も低減できる最高レベルの安全性が実現します。
阪神大震災で、
約3万棟あった被災地域の
積水ハウス住宅のうち、
全半壊ゼロであった、
という事実。
これは、
積水ハウスの耐震性能を示す
重要な実績のひとつ
ではないでしょうか。
そして、
阪神大震災と絡んで、
積水ハウスに関する
こんなエピソードもみつけました。
平成7年(1995)1月17日、まだ夜明け前、突然、阪神地区を大地震が襲った。夜明けとともに、徐々に、被害の大きさが、テレビで報じられ始めた。日本中、その被害の大きさに驚くとともに、被災者を早く救助をしなければと思う人が多かっただろう。ブラウン管に映し出される映像は高速道路の倒壊、神戸市内のあちらこちらに上がる火の手、生々しいものばかりだった。
積水ハウスはすぐに緊急災害対策本部を設置。本部長に現社長の和田(当時中部営業本部長)が任命されたのである。積水ハウスはお客さんの救済と緊急物資の提供を最優先に、関西地区の事業所を中心として、すぐさま、活動を開始した。被災されたお客さんには、積水ハウスから水、食料、生活必需品の差し入れがあり、非常に感謝されたのであった。
それと平行するように、積水ハウスの被災、破損の状況を全棟調査に入ったところ、倒壊はゼロ、軽微な破損があるだけ、という結果だった。周辺はほとんど倒壊しているのに、セキスイハウスだけがただ一棟建っているというところもあり、セキスイハウスが地震に強い、ということが実証されたのであった。
技術陣も大いに意を強くした。時はあまり経たないうちに、人々は復興に向け、住まいの新築へと走り始めていた。積水ハウスの地震に強いという評判と緊急時の会社を上げての支援体制の強さが評判が評判を呼び、セキスイハウスの受注が関西地区で抱えている工事力をはるかにオーバーするものだった。
被災されたお客さんの、早く新しい家で暮らしたいという要望に応えるため、対策本部長の和田は全国の事業所に工事店、職人の応援を要請。全国から工事店、職人が神戸に参集したのであった。こうして、積水ハウスは総力を上げて対処していったのである。
出典:http://www.data-max.co.jp/2008/01/_36.html
平常時こそあまり意識しないものの、
震災の渦中にある時は、
精神的なダメージも大きいものです。
そんな時にこそ、
全国的なネットワークを持つ
企業からの、復興に向けた支援がある
という心強さも、
ハウスメーカーを選ぶ際の隠れた
メリットのひとつなのかもしれません。
一方で、
積水ハウスの耐震性能については、
諸説あります。
以下のコメントにもみられるように、
全壊しなかったものの、
居室内にクラックが入るなど、
災害時に無傷ではない
(様々な損壊事例がある)という点も、
また事実なのだと思います。
積水ハウスは 阪神淡路大震災で 全壊判定がなかったというだけの話で、半壊や破損は多数発生して、全国の営業者や施工拠点から、ヘルプをかき集めて 壊れた家の補修に 数ヶ月を要しました。家全体が歪んでしまった件が非常に多かったそうで、阪神淡路震災でも大丈夫だっと・・・という話は正しくありません。
出典:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1358185653
ぜひ、ご自身でも
気になる情報を集めていただき、
ご自身で納得できる
落としどころを確認してみては
いかがでしょうか。
ダイワハウスの営業マンが耐震性能を語る
ちなみに、
まだ積水ハウスに決めかねていた時、
ダイワハウスでの打ち合わせの際に、
阪神大震災で倒壊しなかった
ハウスメーカーの話に話題が及んだ時にも、
「積水ハウス」と「積水ハイム」の名前が、
ダイワハウスの営業マンの口から、
具体的に挙がっていました。
ちなみに、
ダイワハウスは熊本地震後、
いち早く新商品である
「シグマ」を発表して対応した、
という企業対応の真摯さ
自社の開発の熱心さを
アピールポイントに変えて、
説明されていましたが、
その背景には、
熊本地震で少なからず
問題が露呈した背景があるようです。
「熊本地震 ダイワハウス 倒壊」で
検索すると、
こんなエピソードも出てきます。
ちなみに、
新商品シグマでも、
実際に揺らしてみて、
深度7に何回耐えるか
の実験をしたのだとか。
壊れるまで、何度も揺らし続けた
とのことで、
これ以上揺らすと壊れるから
危険と判断されて、
終了となったそうです。
回数についての記憶が、
うろ覚えですが、
確か、5回揺らしたタイミングで
倒壊の恐れがあり、
これ以上は危険と判断され、
6回目を揺らすのをやめた、
という内容だったように記憶しています。
住友林業さんの営業マンのお話
ちなみに、
住友林業さんで、
熊本地震後の商品改良の有無を尋ねると、
「阪神大震災のあとに対策を行ったので、
熊本地震後は、特段大きな
商品の入れ替えはなかった」旨の回答。
これは、
ダイワハウスさんの、
阪神大震災時に倒壊しなかった
ハウスメーカーに
住友林業は含まれていないこと、
積水ハウスさんの、
阪神淡路大震災でも熊本地震でも、全半壊ゼロ、
という説明とも整合します。
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耐震結果を知る研究所メンバーが選んだハウスメーカーとは?
さらに、
インターネット上では、こんなQ&Aも発見。
Q.地震に強いハウスメーカーランキング、地震に強い住宅メーカーランキングを教えて下さい。耐震強度に優れた住宅会社、ハウスメーカーを教えて下さい
A.三十年ほど前に、宮城県沖地震があった後に、ほとんどのハウスメーカーが実物大の耐震試験を鹿島建設の研究所で実施したのも公表されなかったはずです。
オフレコだそうですが、その後研究所で家を新築した人の四割がセキスイハイム、三割が積水ハウスだったそうです。
但し、最初の方が書かれているように、地盤が悪げればしょうがありません。土地の選択にも、知識が必要です。私が家を購入した時は、地形や地盤柱状図を確認してから考慮しました。
本当の意味での、
耐震性能の実効性を知っている人が
自分の家をどのように建ててるか。
これは、
実はぜひとも参考にしたい
情報だったりします。
コメントから推察される点は、
以下の3点ではないでしょうか。
①耐震試験結果は全てが公開されているわけではない。
②積水ハイムと積水ハウスは、耐震に関して支持されている可能性がある。
③そもそも地盤が弱ければ、堅牢な構造で新築してもリスクは増す。
ちなみに、
トヨタ社員なら
トヨタの車を買うように、
ハウスメーカーの営業マンは、
すまいも、当然
自分が務めるメーカーで
建てざるを得ません。
なので、
各メーカーの営業マンの
トークはできるだけ客観的に、
一定の距離を保って聞くことを
おすすめします。
ハウスメーカーも株式会社である以上、
ビジネスで利益を出す必要がありますし、
各メーカーの営業担当者も、
会社から管理されている数値目標があり、
自社製品を売ることを使命とする
百戦錬磨の企業戦士です。
営業マンの中には、
たくみな営業トークを
される方もいらっしゃいますので、
ぜひ冷静な判断をするために、
具体的な実績や根拠に基づいて
確認していくべきかと、
個人的には考えております。
硬い地盤の土地を選ぶことの重要性
さて、
家を建てるときに重要なのは、
ハウスメーカー選びだけではありません。
せっかく丈夫な家を建てたとしても、
家が建つ地盤が弱いと、
ひとたび地震に襲われた時に、
必要以上の力にさらされかねません。
そういう意味で、
一戸建て住宅を手に入れようと考えた時に、
地盤の強い土地を選ぶということは、
本当に大切な視点になると思います。
地盤の実態は購入前は把握しにくい?
この点、難しいのは、
地盤調査は、土地購入前の段階では
できないケースが多いこと。
地盤の固さは、
実際に土地を掘ってみないと
わからないのですから、
自分の所有ではない状態で、
他人に調べられるのは、
土地の売主から拒否されるるのも
無理はありませんよね。
そんな時、
手がかりになる情報がいくつかあります。
地盤安心マップや地盤カルテで土地の性格を調べる
「地盤安心マップ」や
「地盤カルテ」では、
無料かつ簡単な操作で、
地盤の性格がわかります。
●地盤安心マップ
https://jibannet.co.jp/map
●地盤カルテ
https://jibannet.co.jp/karte
航空写真、
古地図、
自治体液状化ハザードマップ、
土砂災害危険個所、
を重ね合わせてみることができるので、
エリアごとに潜むリスクをチェックできます。
実際に、
今は宅地になっているけれども、
つい40、50年前には池や川、
海だったといこと、
従って、その土地が地盤の緩い「埋めた地」
であるということが、
こうした地図情報を手がかりに
気付けることがあるので、
活用してみてはいかがでしょうか。
地盤柱状図で近隣ボーリングデータを調べる
地盤柱状図に関しては、
全国のボーリングデータを、簡単な操作で
こちら(↓)の「国土地盤検索サイト」から検索できます。
http://www.kunijiban.pwri.go.jp/jp/
「+」と「-」を操作しながら、
地図上の確認したい場所に移動すると、
青いマルが出てくるので、
該当箇所をクリックすると、
詳細なボーリングデータが出てきます。
そして、これらのデータから、
どの深さでどの程度のN値(地盤の固さ)が
確認されたのか、
そのエリアの地層の性格がわかります。
新耐震住宅も熊本地震で倒壊した事実とは?
近年、想定を超える巨大地震が頻発する中、
住宅の耐震性能に関して
高い関心を抱いている方は
少なくないと思います。
熊本地震後まもなく、
日系PB社より出版された
「なぜ新耐震住宅は倒れたか 変わる家づくりの常識」。
この本を読むと、
ハウスメーカーの家や、
築浅の家、
例えば、2010年に建った家でも、
わずか築6年目の
2016年4月に倒壊してしまった事例が
あることが、写真付で解説されており、
壊れやすい家の条件や、
建物の崩壊プロセスが、
検証実験の結果とともに、分析されています。
家づくりを考えている者にとっては、
まさに戦慄を覚える内容ですが、
倒壊の引き金になりうる事象としては、
・地盤の弱さで揺れが増幅されたおそれがあるケース、
・新築時に、間取りや空間の広さにこだわり、耐震性能に少し余裕のないプランになっていたケース、
・建物の構造上の形状や、直下率の値に弱点があるケース、
など、様々な要素があり、
それらが複合的に影響しあって、
倒壊という最悪の事態を引き起こすようです。
ちなみに、
「直下率」に関する質問は、
熊本地震後に、
特に問い合わせが増えた注目のテーマなので、
ハウスメーカーの地震に対する備えや
考え方を確認するときの視点として、
ぜひ質問に加えてみることをおすすめします。
ハウスメーカーの倒壊実態や真実を見極める方法
いざ一戸建て注文住宅を新築するとなると、
業界人でない場合は、
何が事実なのか、本当なのかを、
見分けるのが難しい場面に、
多々出くわすことと思います。
そんな時は、
極力たくさんの業界人の話や、
実際にお住まいされたことのある方の体験を
よかったこと、不自由していること
を含めて伺ってみることで、
少しでも納得のいく結論に近づくことができればと
個人的には考えています。
複数の方から教えていただいた内容の中で、
重なり合う部分、つまり、
串刺しにした時に、
話が整合するところには、
何らかの真実が
潜んでいるのではないかと思います。
そんなわけで、情報収集しつつも、
各種ハウスメーカーとの打合せを重ねる中で、
「積水ハウスは、どうも地震に強いらしい」、
というひとつの着想を得た頃、
2度の打ち合わせを経て、積水営業マンに
連れてってもらった先が、
積水ハウスの企業秘密が集まっているらしい
研究所の施設でした。
機会があれば、
この施設での体験も、
別の記事にてご紹介したいですが、
ひとつ確実に言えるのが、
この体験施設で見聞きした結果、
「住宅も工業製品だ」と、
凄くそう感じさせられた、という点です。
一定の構造計算の結果や
設計仕様に基づいて、
職人さんの腕に
左右されることなく、
一定の性能と品質が保証される。
そういう仕組みが、
大手ハウスメーカーの住宅には
備わっていて、この点が、
地元の工務店をはじめとする
より小規模な会社とは異なる
特長のひとつなのだろうと
実感しました。
注文住宅の新築にあたっては、
土地選びからの紆余曲折があり、
都度感じたエピソードを
いくつかの記事にまとめています。
一個人の私的な体験ではありますが、
見聞きしたり、整理した情報の中に、
これから住宅の新築やリフォーム等
すまいに関する検討をされている方にとって、
ささやかながら
お役に立つ内容があれば、幸いです。
最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
どうぞ、他の記事も
ごゆるりとお楽しみ下さい。
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