注文住宅といえば、二階建てが主流だった中、
近年、平屋の利便性が注目され、
あえて平屋を建てる人も出てきています。

今回は、
戸建注文住宅で、平屋を建てる
メリットとデメリットについて、
二階建てと比較しながら考察します。

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平屋建てのメリットと特徴は?

平屋建ての最大の特徴と言えば、

・階段がない

ということ。

上層階への移動がなく、
上下の導線がありません。

そのため、

・掃除が楽。

・老後も暮らしやすい。

という点に大きな
メリットがあります。

平屋建てに学ぶサザエさん宅の間取り

昔ながらの日本家屋は、
平屋が主流でした。

サザエさんの家も、
実は平屋建て。

祖父母、両親、孫世代が
うまく同居しながら、
パブリックスペースと
プライベートスペースを
うまく考慮した設計が
各部屋を廊下でつなぐ形でなされていました。

平屋建てのメリットと特徴は?

サザエさんの家の例に
見られるように、平屋建てでは、
リビング、キッチン、お風呂など、
全ての要素が
ワンフロアに収まります。

そのため、
平屋の注文住宅の場合、
基本的にバリアフリー設計が
しやすいというメリットがあります。

そして、
平屋のメリットを享受できるのは、
老後だけではありません。

想定していなかった
タイミングで患った
急な病気や怪我のときにも、
部屋の間の移動が楽で、
暮らしやすい導線を確保することができます。

平屋建ては地震台風にも強い?

近年は、地震や大型の台風も増え、
災害への耐性に着目して
平屋を選択する人も増えているのだとか。

地球の気象の変化に伴い、
近年は、山間部や
都市部におけるゲリラ豪雨や
長雨による被害が報告されたり、
驚くほどはっきりした目をもつ
巨大台風やハリケーンが襲来するなどといった、
気象異変がニュースで取り上げられることも。

一般的に、2階建てに比べて
背丈の低い平屋は、台風の風で
あおられにくいと言われています。

また、
地震に対しても、平屋は
メリットがあると言われています。

なんでも、2階建ての場合は、
常に10トントラックを
上層階に乗せているのと同等の
状態になるのだとか。

平屋は、上層階がない分、
基本的に、屋根の重量となります。

上部が重い2階建てと、
上部軽い平屋建てとでは、
激しい揺れを受けた際に
倒壊や半壊の被害をこうむるリスクが
力学的な視点からも、異なってきます。

平屋建てのデメリット:土地面積の制約

では、
平屋建てにデメリットは
あるのでしょうか。

平屋建ての欠点として
避けられないのが、
土地面積。

敷地が広くなければ、
平屋建てで、
必要な家族分の生活スペースを
確保することはできません。

土地には、
建蔽率、容積率が定められていて、
どの広さの土地に、
どれだけの建坪の家を建てることが
できるかが定められています。

そのため、
平屋建てを選択できるかどうか
については、まず第一に、
土地の広さによる制約を受ける、
という点が、
デメリットとして挙げられます。

地方や、郊外で建てる場合、
比較的、土地の値段が
リーズナブルであれば
平屋を建てやすいです。

一方、都心はもとより、
駅に近い街中のエリアで建てたい場合には、
地価が高すぎて、
なかなか平屋を建てるだけの
土地を思うような値段で取得できない、
といった状況が生まれうるでしょう。

平屋建てのデメリット:防犯採光

平屋建ては、2階がない分、
1階で全てをすませる必要があります。

道路に面している面や
隣地との境界についても、
視線をうまくさえぎる工夫をしないと
プライバシーが十分守られず
住み心地が悪くなります。

また、
寝室も1全て階であるため、
夜中の防犯対策も重要です。

平屋の場合は、ベランダがないので、
洗濯物や布団も、全て
1階で干すことになります。

さらに、
近年は平屋建てへの注目度が
高まっているとはいえ、
2階建ての建物が多いのが実態です。

周辺の住環境にもよりますが、
二階建ての建物で囲まれると、
採光がとりにくく、
日当たりが悪くなる可能性がある、
という点もデメリットのひとつでしょう。

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二階建てのメリット

では、
平屋建てに対して、二階建てのメリットは
どんな点にあるのでしょうか。

まず、
土地の効率的な利用が可能で、
狭い土地であっても、
広い建物を建てることができます。

例えば、建蔽率が50%、
容積率が100%の場合、
1階には、土地の半分の面積、
2階には、それと同じ面積の建物を
建てることができます。

よって、
1階と2階を足すと、
実質的に、土地と同じ広さの建物を
建てることが可能になるのです。

2階建ては、
ベランダがあります。

最近は、あえて採光重視で
2階リビングを選択する方もおり、
水回り2階にまとめて、
洗濯導線を重視する方もいるのだとか。

2階にベランダがあると、
洗濯ものや布団を干しやすく、
日当たりが確保しやすいことに加え、
風通しを確保したり、
ロケーションによっては、
眺望がよく、道行く人の視線も
気にならない
プライベート空間を
手に入れることができます。

二階建てのデメリット

二階建てのデメリットは、
平屋建てのメリットを反対にすると
捉えやすいでしょう。

・階段があるため、フロアごとの掃除が大変。
・老後や怪我病気でからだが不自由になった時暮らしにくい。
・トイレが2か所になり掃除が面倒。
・台風のとき、風圧を受けやすい。
・地震の揺れに伴うリスクが高まりやすい。

マイホームを平屋二階建てどちらで建てる?

いかがでしたでしょうか。

平屋建てと二階建ての
メリット・デメリットをご紹介してきましたが、
どちらで建てたいかは、
建て主さんが、何を重視するか、
という価値観によるところが
大きいのではないかと思います。

土地が十分に広く、
開放的な環境が揃っているのであれば、
平屋建ては、とても暮らしやすい
お家と言えるかもしれません。

一方で、
通常、都市部や、駅近の土地は
とにかく地下が高く、
物件を新築しようとすると、
様々な制約の中で考えざるを得ない
という状況の方が、全体としては
多いかと思います。

そのような場面においては、
通勤距離や通学の利便性、
予算とのせめぎあいといった
諸問題を解決する手段として、
二階建ては、
戸建注文住宅を手に入れるための、
ひとつの
解決手段となることでしょう。

平屋も二階建ても、
それぞれにメリット、デメリットがあり、
完璧な選択肢というのは
ないように思われます。

一方で、
ご自身がすまいに対して求める
様々な希望を完璧に満たすすまい、
というのも、なかなかなかったりするのが
現実ではないでしょうか。

いろいろ悩んだり、
目の前の予算の制約により、
当初の方針を変えざるを得ないと
がっかりした気分になることもあるでしょう。

そんなときは、
ぜひ原点に立ち戻ってみて下さい。

何をもっとも大切にしたいのか、
優先順位の軸を決めた上で、
その主軸がぶれない形での
取捨選択をしてみて下さい。

住宅は、
一生で最も大きな買い物のひとつと
よく言われます。

それだけに、
簡単に買い換えができないので、
慌てて決めずに、
ぜひ慎重かつ納得のいく選択と
決断をされてはいかがでしょうか。

最後までお読みいただき、
ありがとうございました。

どうぞ他の記事もごゆるりとお楽しみ下さい。

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