今回は、
トヨタホームの木造注文住宅
モクアをテーマに、
坪単価や価格帯を中心に
ご紹介します。
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目次
トヨタホームが木造分乗住宅に参画
トヨタホームが、
木造住宅事業に参入しました。
これまで、鉄骨造の注文住宅を
手掛けてきたトヨタホーム。
新たに、
木造住宅を手掛け
「モクア(mokua)」という
ブランド名での販売を
本腰を入れて展開していくようです。
トヨタホームの木造はツーバイフォー構法
トヨタホームが
木造住宅の事業を
自ら手掛けるのは初めて。
木造住宅の躯体構造としては、
2×4(ツーバイフォー)工法を採用。
2×4工法は、
柱や梁といった「線(骨組み)」を
支えとはしません。
住宅を「面(壁)」で構成するために、
強度が強く、
耐震性・断熱性・気密性に
優れているというメリットがあります。
モクアのパネル工法と品質管理
この効果を最大限に引き出すために、
重要な鍵を握るのが、
「組み立て時の精密さ」。
この点、モクアは、
独自のパネル工法を開発して、
トヨタ生産方式に基づく
工場での品質管理を徹底することで、
高い施工品質を実現する、
というコンセプトを掲げています。
モクアと住宅性能評価の等級
さらに、
モクアは、全棟で
住宅性能評価を実施。
設計、建設性能評価書を
取得しています。
住宅性能表示制度の
「構造の安定」
「劣化の軽減」
「維持管理への配慮」
「温熱環境」
について、最高等級を
標準設計で対応してくれるので、
こうした面での安心感も、
メーカー選定時の
考慮ポイントになるのではないでしょうか?
なお、トヨタホームは、
同じ躯体構造を採用している
子会社の「トヨタウッドユーホーム」
を通じて、モクアの建築部材の多くを
調達する想定のようです。
モクアは保証も充実
また、
トヨタホームは、
アフターケアの良さもアピール。
「30年長期保証制度」など、
鉄骨住宅と同様の
アフターサービスを
木造住宅で提供することで、
他の住宅商品との差別化を
図ろうとしています。
新築住宅は減少傾向に
ちなみに、
野村総合研究所によると、
新設住宅着工戸数は、
今後減少傾向が見込まれる
との試算が出ています。
2016年度には、
97万戸であったのに対し、
30年度には55万戸と、
ほぼ半分に減るとの想定で、
減少度合の厳しさは半端ありません。
危機感を募らせる
トヨタホームの幹部の方々からは、
「増税後も生き残るためには、
幅広い価格帯の商品を
持っておかねばならない」
とのコメントも。
2019年の増税や、
将来的な住宅需要の先細りが
懸念される中、
多彩な商品ラインナップで、
生き残りを図ろうとの戦略が、
トヨタホームのモクアブランド
立ち上げの背景に垣間見えます。
トヨタホーム木造モクアの外観は?
そんなトヨタホームが
手掛けた木造住宅の
記念すべき第一弾となったのが、
東京都練馬区の
11区画の分譲住宅です。
「空のある家に暮らそう」
とのコンセプトを掲げ、
「空樹の邸」(くうじゅのてい)と
名付けられた
トヨタホームの都市型住宅。
2018年1月に
販売が開始されました。
モクア(MOKUA)は、
販売限定商品として、
まず、東名阪を中心に
分譲限定商品として、
販売展開されるようです。
トヨタホームのモクア坪単価は?
トヨタホームのモクアは、
建物の1坪あたり単価は、
約50万円。
トヨタホームの鉄骨だと、
坪単価が60万円以上となるため、
木造のモクアの方が、
単価が抑えられる形になります。
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モクアの建物価格はいくら?
建物の部分だけで比較すると、
モクアの販売価格は、
1,500万円~2,000万円が
想定されている様子。
トヨタホームが
メインとする鉄骨住宅の
中心価格帯は、
約2500万円なので、
モクアはこれを下回る
値段想定となっているようです。
トヨタホーム木造住宅は工務店より高めの設定
ただし、
ローコスト住宅や
地場の工務店が手掛ける
注文住宅の主力価格帯は、
1,000万円台。
なので、
トヨタホームのモクアは、
そうしたローコスト住宅や
工務店とは競合しない
付加価値のある値付けとすることが
トヨタホームの木造
ブランディングにおける、
狙い目となっているようです。
モクアの販売目標は?
モクアは、
東京の分譲住宅を皮切りに、
まずは2018年中に、
神奈川や愛知で事業を展開し、
その後、2019年以降は
埼玉・千葉といった
首都近郊県への拡大を狙う
戦略を掲げています。
目標の販売戸数は、
2018年度に50戸、
2019年度は150戸を
目指す計画で、
トヨタのおひざ元
愛知県でもプロジェクトが進行中。
モクアは分譲中心!注文住宅は?
ちなみに、
トヨタホームの木造住宅
モクアは、当初は注文住宅は
扱わない方針なのだとか。
当面は、建売の分譲や
宅地開発がメインとなりますが、
将来的には注文住宅も扱う
方針も視野に入れているとのことで、
今後の動向が注目されます。
パナソニックホームも木造参入表明
木造といえば、
パナソニックホームズも、
新たに木造住宅に参入したことを
2018年に発表しています。
もともとパナホームの
ブランド名で知られていた
パナソニックホームズですが、
パナソニックの子会社となり、
2017年12月に「パナホーム」から、
パナソニックブランドを
具体的に掲げた会社名
「パナソニックホームズ」に
改名しました。
積水ハウスは木造がむしろ高いことも?
ところで、
大手ハウスメーカーの中でも、
高価格帯の商品が多い
積水ハウス。
積水ハウスも、
もともと鉄骨住宅を
得意としてきましたが、
木造住宅の商品ラインナップ
であるSHAWOOD(シャーウッド)を
発表してからは、
こちらの売れ行きが好調なのだそう。
梁を見える形にした天井や、
木の質感を生かした独特な風合いなど、
落ち着いた雰囲気が好まれるようで、
近年は、シャーウッドブランドが
かなり浸透し、育ってきているようです。
ちなみに、
積水ハウスの場合は、
鉄骨のイズシリーズと
木造のシャーウッドで比較した場合、
必ずしも木造の方が
坪単価が低いということには
ならないようです。
むしろ、外壁に
上質な外装素材である
「ベルバーン」や、
クオリティの高い住宅設備を
選択した場合には、
鉄骨と並ぶか、それを上回る
価格帯になることも、ままあるとのこと。
トヨタホームの場合は、
「木造 < 鉄骨」
という価格設定に、
企業戦略的になっていますが、
これは、必ずしも
「木造が鉄骨よりも安い」ということを
示しているのではなく、
メーカーや商品のブランドが異なれば、
必ずしもこの図式は成り立たないという点を
おさえておくと、
驚かずにすむでしょう。
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消費者目線では選択脚拡大?
とはいえ、
トヨタホームや
パナソニックホームズなど、
近年木造住宅への新規参入を
決めた企業は、もともと
鉄骨造をメインにしてきたものの
コストダウンを図りながら、
販路拡大するための
新商品をラインナップするための手段として、
「木造」を打ち出しているように
見受けます。
手が出やすい価格帯で、
一定の品質が保証された
大手メーカーの木造住宅と、
アフタ―ケアを含めた手厚いサポートが、
手に入るのであれば、
地元工務店との比較で、
大手メーカーの注文住宅を
検討候補に含める方も
増えるのではないでしょうか?
トヨタホームや
パナソニックホームズの
木造住宅に関していえば、
標準の坪単価で見るかぎり
鉄骨よりも、価格は抑えられる傾向に
あることを踏まえると、
消費者目線から見た場合に、
限られた予算の中での
注文住宅の選択肢が広がった
という意味では、歓迎すべき
ことなのかもしれません。
素敵なマイホームと出会うために
住宅は、一生に何度とない
大きなお買い物です。
建売にするのか、
注文住宅にするのか、
鉄骨にするのか、木造にするのか。
消費税や相続税の仕組みに関わる
動きも気になる中、
確認事項は多々あるかと思いますが、
大手メーカーが商品ラインナップの
さらなる拡充を図る中、
十分納得のいくマイホーム選びと
なりますことを、願っています。
最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
どうぞ他の記事も
ごゆるりとお楽しみ下さい。
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