今回は、
「トランポリンの危険性」をテーマに、
トランポリンでどのような事故が起きているのか、
その原因が何なのかについてご紹介します。
出典:http://www.dailymail.co.uk/news/article-2874008/Why-trampolines-causing-crisis-E-account-HALF-childhood-accidents-leaving-adults-injured-life.html
目次
トランポリンのメリット(これまでの投稿より)
これまでの投稿では、
トランポリンのメリットを中心に
お伝えしてきました。
トランポリンの効果が凄い!
クリスマスプレゼントや誕生日・子供用にも人気
では、トランポリンが
ハリウッド女優のプロポーション維持に
一役買っているだけでなく、
実際に、研究結果に基づいて
NASAの宇宙飛行士のトレーニングに
使われていること、
トランポリンによる運動は、
ランニングより運動効率が高く、
運動神経と頭脳を両方鍛えてくれる
ということをご紹介しました。
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また、
子供用トランポリンの効果、
運動神経がよくなるってホント?
では、トランポリンが幅広い
年齢層に支持される上、
例えば幼児が数の習得をするための
便利なツールでもあること、
トランポリンの楽しさは、
ふわふわドームで体感できることを
お伝えしました。
しかしながら、
トランポリンは、よい部分ばかりではなく、
負の面、つまるところ
リスクも持っているのです。
小さなトランポリンでも事故は起きる
トランポリンクラブなども開催されるなど
競技スポーツとしても使われるトランポリン。
競技では、高く飛び上がって、
カラダをひねるなど、新体操並みの
様々な技が繰り出されたりもしますが、
ひとたび着地を失敗すると、
大きな事故を引き起こします。
そして、悲劇は、競技用の
大きなトランポリンに限って起きるのではなく、
小さな家庭用のトランポリンでも、
いとも簡単に起きてしまうのです。
各国でトランポリン事故が増えている
報道を見る限り、トランポリンの事故について、
日本国内で大々的に取り上げられることは
これまで殆どなかったよう思います。
出典:http://www.dailymail.co.uk/news/article-2874008/Why-trampolines-causing-crisis-E-account-HALF-childhood-accidents-leaving-adults-injured-life.html
しかし、アメリカでは、フィットネスや
遊具としてのトランポリンの人気が高く、
国民に広く浸透している一方で、
わずか1年の間に約100,000件にのぼる
トランポリンの事故も起きており、
安全性の確保についての議論が続いています。
トランポリンによる事故は
重症例の割合も高いことから、
事態を憂慮した米国小児科学会が
2012年にトランポリンに対する
警告を発しているほどです。
一方、北欧の国、スウェーデン。
トランポリンはスウェーデンでも人気で、
家庭や庭で使っているケースも多く、
国内の事故件数は年間5,000件を超え、
2008年以降急増していると言います。
どんな年齢層で多い?
トランポリンによる事故の
症例として最も多いのは、
手首や足首、指、腕の捻挫。
「首」や「頭部」を怪我する事例も
よくみられ、症例全体の
約10~15%の割合を占めます。
トランポリンの事故に関しては、
海外では様々な機関によるレポートが
発表されていますが、
共通する特徴は、
「幼い子供達の事故が圧倒的に多い」
という事実。
出典:http://www.bbc.com/news/uk-scotland-edinburgh-east-fife-31535814
例えば、EU諸国やアメリカも加盟している
Royal Society For The Prevention Of Accidents (RoSPA)
のレポートによると、
トランポリン事故で救急搬送される患者の
実に50%が14歳以下の子供達とのこと。
アメリカの
消費者向け製品安全委員会(CPSC)
の報告では、その値はさらに顕著で、
トランポリンの事故で病院にかかる
患者の90%が15歳以下の子供達で、
そのうち5歳以下の幼児が11%を占める
という報告も行われています。
どんな事故が多い?
トランポリンによる事故の
負傷内容に関しては、
創傷、捻挫、骨折だけにとどまらず、
重篤な症例としては頸椎や腰椎、
脊椎損傷による体の麻痺が報告されており、
最悪の場合、死亡に至る事例もあるとのこと。
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これらの数値と報告内容からわかることは、
トランポリンがただの遊び道具はなく、
注意を払って正しく使わなければならない
道具であるということです。
今トランポリンをお持ちの方、
そして、購入を検討されている方は、
まずは、
トランポリンで跳ぶということには
かなりのリスクも伴うということ、
だからこそ、
一定のルールを決めて使うべき道具
であるということを、
どうか今一度ご確認下さい。
事故は何故起きる?
さて、
事故が起きる場面に関しては、
実は、およその共通点があります。
事故が起きた状況を
検証すると、事故の多くが
こういった時に起きているのです。
1)着地に失敗
2)一緒に跳んでいる人との衝突
3)宙返りなどのアクションを試みた
4)トランポリンから落下
5)スプリングやフレームの上に着地
じぃーっと眺めていると、
なにやら、関連性が見えてきませんか?
実体験から事故原因を分析
個人的な実体験から感じるのですが、
何気に危険なのが(2)です。
出典:http://www.dailymail.co.uk/news/article-2874008/Why-trampolines-causing-crisis-E-account-HALF-childhood-accidents-leaving-adults-injured-life.html
トランポリンで複数の人が
同時に跳ぶと、めちゃくちゃ危なかったりします。
複数人が同時に跳ぶとリスク↑↑↑
トランポリンは、まっすぐ跳び上がって
まっすぐ着地してこそ、
次のジャンプを安定かつ継続して
美しくとび続けることができます。
ところが、
1枚のマットの上で2人以上が同時に跳ねると、
大抵足並み(跳ぶタイミング)が乱れて、
お互いが(2)衝突します。
例えば、大人と子供が跳んだり、
学童児と幼児、
あるいは幼児と乳幼児が一緒に跳ぶなど、
体格に差がある場合、
リスクはさらに増します。
まず、高い確率で、衝突が起きるか、
跳び上がったあとの
空中での姿勢に乱れが生じます。
その結果、
(1)着地に失敗したり、
(4)弾き飛ばされて
トランポリンの外に飛び出したり、
(5)うっかり硬い場所に着地してしまう
といったことになりやすいのです。
出典:http://www.dailymail.co.uk/news/article-2874008/Why-trampolines-causing-crisis-E-account-HALF-childhood-accidents-leaving-adults-injured-life.html
冒険心に満ちた世代はスリルとリスクを好む
さらに、
先日の投稿で、幼児の敏感期について
少し触れましたが、
特に、子供たちやティーンエージャーは大人に比べて
カラダを動かすことに熱中しやすく、
年を重ねた我々世代ほど省力モードではありません…。
危険を顧みず、力いっぱい跳ぶ上、
危ないことにもわざとチャレンジしたがります。
その結果、
(3)宙返りなどのアクションを試みて
頸椎を損傷したり…といったことも
本当に起きてしまうのです。
だから、トランポリンでは、
事故が起きたその瞬間に、
楽しい遊びが一瞬で暗転し、本人が
動けなくなって、緊急搬送され
即日オペということも、
起こらないとは限らないのです。
その時に、もし
子供たちばかりで遊んでいて、
見守っている大人が誰一人そばに
いなかったら、一体どうなるでしょうか…?
ミニトランポリンの隠れた盲点
ちなみに、
日本では居住スペースの事情もあって、
通常サイズのトランポリンよりも、
ミニトランポリンや、
コンパクトに収納できる
折り畳み式のトランポリンの
売れ行きがよい印象です。
ところが、
実はここに意外な盲点があるのです。
例えば、大人のフィットネス目的で
購入したにもかかわらず、
ご家庭に小さい幼児や10代の子供達がいて、
遊びのつもりでトランポリンを始めるケース。
これだと、
大人の知らないうちに
思わぬ形で事故が起きてしまうことが
本当にあり得ます。
小学生の子供たち、
あるいは就学前の幼児さんが
いらっしゃるご家庭では
くれぐれもトランポリンの取り扱いに
ご注意の上、不慮の事故が
起きないよう、安全を守ってあげて下さい。
とはいえ、様々なリスクがある
トランポリンではありますが、
冒頭でお話ししたとおり、
たくさんのメリットがあるとの
専門家の指摘もあります。
ルールを守って使えば
トランポリンは宝になるし、
逆にうかつに遊ぶと危険な道具になるのです。
長くなりましたので、この投稿は
いったんおしまいにしますが、
トランポリンを極力安全に活用するための
ルールや、子供用トランポリンの選び方について、
機会を作り、別稿にてご紹介できたらと思っています。
長文最後までお読みいただき、ありがとうございました。
どうぞ他の投稿もごゆるりとお楽しみ下さい。
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