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岩櫃城を目指す真田一行に
襲い掛かる数々のトラブル。

勝頼の死により、ついに武田家は滅亡する。

主君を裏切った小山田信茂の運命は?

そして、
主君を失い、岐路に立たされた昌幸は
思案の末、ひとつの大きな決断を行う。

岩櫃城を目指して

岩櫃城(いわびつ)へ向かう真田の一行。

岩櫃城は、上野(こうずけ)・吾妻(あがつま)郡
に築かれた山城で、どの道を進むかで意見が対立。
※現在の群馬県西部地域

信繁は危険だがその日のうちに到着する近道を選び、
慎重な信幸は、動向する女性たち、
信繁の祖母「とり」や母「薫」の足を考え、
軽井沢で一泊する道を提案。

あげく、疲れた薫の不安が募り、
もたもたしているうちに
武装した百姓に取り囲まれる事態となる。

百姓の目当ては、手持ちの食料「兵糧」。
しかし、兵糧の余裕がなく、
とっさに薫の反物を野原に放り投げ、
その間に逃げる作戦に出た。

その時、
一人の百姓が、信繁の姉「松」の手をつかみ、
連れ去ろうとしていた。

松を助けようと、
刀を抜いてかけよった信繁。

百姓は刀を振りかざして応戦するも、
信繁は、どうにも百姓を斬れない。

しかし、
次の瞬間、信幸が一刀のもとに斬り捨てた。

「ためらうな。お前のためではない。一族のためだ」

これまで触れたことのない信幸の
非情な行いに、信繁は
真田家を背負う責任の重さを感じるのであった。

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落ち目を迎える勝頼

この頃、昌幸のもとに、勝頼が
岩殿城に向かったという知らせが信幸から届いた。

嫌な予感が昌幸を襲う。

昌幸は佐助を読んで、岩殿城の様子を探り、
勝頼の無事を確かめるように命じる。

一方の勝頼。
甲斐 木賊(とくさ)山のふもとにある
田野村で甲府が織田勢の手に落ちたという
つらい知らせを受ける。

「これも天命である」

勝頼は、煩悩が消えた穏やかな表情で
そうつぶやいた。

徳川家康の新府城検分

徳川家康は、焼け落ちた新府城にいた。
側近の本田正信に
「わしなら、ここに残って、最後まで戦ったであろう。もしくは…」

正信がすかさず「真田の岩櫃城」と応じると、
「さよう、あそこは攻めにくい城じゃ」

家康は、武田信玄にさんざん苦しめられた。
その武家が滅びたのは一安心だが、
勝頼がなぜ最善の策を選ばなかったのか腑に落ちない。

のちに250年にも及ぶ徳川幕府を築く家康も、
この頃はまだ三河、遠江を領する一大名。

勝頼の末路を目の当たりにして、
生き延びられれば十分だと、
正信に気弱な笑みを見せた。

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小山田の裏切り

真田一行は、百姓に扮して
一夜をどうにか無事に明かす。

そこに現れた武士の一軍。
敵軍かもしれない中、
信繁たちは道の脇に平伏してやり過ごそうとした
その時、薫の胸元から上質な扇が落ち、
武士の目にとまった。

「あれ?八左衛門!」
松が驚いた声を上げた。

八左衛門は信茂の家臣、
小山田八左衛門。

「あなた方をお助けに参ったのです」
とっさに嘘をついて岩櫃までの護衛をするふりをしたが、
実は信茂の命で真田一行を捉えにきたのだった。

信繁たちはまだ、信茂の裏切りを知らない。

しかし、信繁は
信幸に近づき耳打ちした。
「気になります。いあは、岩殿城の守りを固めるとき。
わざわざ小山田様が、われらのために兵を割くとは思えませぬ」

武田家滅亡

勝頼に最期の時が迫っていた。
田野村に、織田家重臣・滝川一益が攻め入った。

勝頼に従う兵はわずか40人ほど。
みずから刀を振るい戦うも、勝つ見込みのない戦。

「もはやこれまで」

勝頼は林に分け入り、小さな祠の前に座し、
見事に自刃して果てた。

武田四朗勝頼、享年37歳。
甲斐武田家は勝頼の死をもって滅亡した。

勝頼の様子を探っていた佐助が戻り、
昌幸もその知らせを知るところとなった。

その訃報に、
昌幸は悔し涙を浮かべるのであった。

真田一行間一髪

胸騒ぎを覚えた昌幸は、翌朝早くに
およそ百人の兵を引き連れて岩櫃城を出た。

信繁の危惧は当たった。
八左衛門の合図で、兵たちが刀を抜いて
真田一行を取り囲み、生け捕りにしようとした。

信幸、信繁、三十郎らは、
女性たちを守りながら必死に戦うが多勢に無勢。

万事休すかと思われたそのとき、
昌幸が駆けつけて応戦、八左衛門の兵を追い払った。

武田家が滅び、領国がほぼ織田の手に落ちた。
小山田信茂は、織田信忠が甲斐善光寺に入ると
すぐに拝謁を求め、織田郡への従属を誓ったが、
信忠は斬首を言い渡した。

木曽義昌や穴山梅雪は、織田方の調略によって
寝返ったのに対し、
小山田信茂は、主君である勝頼を最期に見捨てたところに
決定的な違いがあった。

「長年の恩を恩とも思わず、主君を裏切った。
そのような不忠者は要らぬ」

真田家の進む道

昌幸は軍議を開いた。
主君である武田家を失い、岐路に立たされている昌幸。

真田家の存続をかけて、
織田勢が岩櫃城を攻めてきたときに
討って出るべきか、籠城して戦うべきか、思案していた。

そして、最後に結論を出した。

「真田は織田につくことにする!」

第3話「策略」に続く

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